圧倒的なフィールド力__伐採地のタマムシ採集!


2日間、同じ場所に採集に行きました(笑)
ほとんど同じような成果だったので2日目に採った写真も交えながら1日目の出来事を中心に書いていこうかと思います。


2017.05.27_04:43 a.m.

さて…そろそろ行こうか。



準備は既に完了しており、数分後には出発。
シジミ起きなんて言ってられません(笑)

ナガタマムシの採集には午前中が良さそう(?)ということを河川敷で学んだので、今日はいつも以上に早いから行動を開始することにしたのです…



向かうのは、今回で3回目になる伐採地です。
もう葉も十分に出てるし、いよいよ本気の伐採地を見ることができるのではないかと期待していました…

そんな今回の目標は…クロホシタマムシです。
マスダクロホシすらまだ採ってないのですが、ミズナラはあると思うのできっと採れるはず…





到着。
自転車を置き、振り返るとそこにはフジが。

もしかするといるかもしれない…



これかもしれない…(汗)





シラケナガタマムシ
Agrilus pilosovittatus E. Saunders, 1873

まだお休み中だったようで、引っ張っても葉を切り離しても落下しませんでした。

到着からわずか数秒で一頭目のタマムシ…これはかなり期待が高まる!!




…のですが、少しだけスウィーピングしてどうもタイミングをミスったらしいことに気づく。



網がビッショビショになる(汗)






前日は遅くまで雨、そして迎えた朝…
当然草木や地面は濡れていて、蒸発した霧が立ち込める…

網が濡れすぎてスウィーピングやってられる状態じゃなかった(笑)

無駄な早起きになってしまったかな…

しばらく伐採地内を歩き回って偵察し、一番早く日が当たりそうな場所で待機することに。







ありがたいことにすぐに日が昇ってきてくれて、そこら中で雨が降るような大きな音を立てながら木の葉に溜まった水が落ちていきます。
所々、地面からは蒸気が立ち上っていて神秘的な光景が広がっていました。
(上手く採れなかったけど)

なかなか見れないものが見れた…早起きした甲斐はあったかな(?)



まだ少し網が濡れますが、なんとかスウィーピングはできそうなので…
朝スウィーピング、開始です。



スウィーピング開始から15分ほど。
ミズナラやコナラが多く、時々カシワやクヌギ、クリ。ナラガシワなんてのも…あったのかな?
山地の主要なブナ科は大体揃っているようでした。ブナを除いて(笑)

そんな、ブナ科の葉を8m(実際はもう少し短い)の網で掬っていきます。
ミズナラと思われる葉を掬った時のことでした…









クロホシタマムシ(同個体)
Lamprodila (Palmar) virgata (Motschulsky, 1859)

「うおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」
「マジか!!!クロホシ入った!!!!」

「うわあかっけえええええ!!!!!」
「これはナイスショットだよ!!!!(?)」



いきなり網の底から強烈なタマムシが現れて一気に眠気が吹き飛んだのでした。
ごく自然な流れでガッツポーズを決めたのは久しぶりだった気がする(笑)

少し不安があった。
これこの後伐採木に大量に飛んでくるパターンなのではないか…?

でも一頭目なんだから素直に喜んでもいいよね…
本当に良かった、これで満足して帰れ…いやまだ早すぎる(笑)




日当たりのいい木ではありましたが、掬ったのは同じ木でもあまり日が当たってない後ろ側の枝が中心だった気がします。
クロホシはスウィーピングで採れるイメージが全く無かったので多分ラッキーだったんだと思う…



もちろんタマムシだけではなく、色々な昆虫がスウィーピングで入ってくるようになりました。





イタヤハマキチョッキリ
Byctiscus venustus (Pascoe, 1875)

ゾウムシやオトシブミの類は特に多かった気がします(そんなに採ってない)
イタヤハマキチョッキリは一頭目を目視で確認し、周囲をスウィーピングしてさらにもう一頭追加できました。



植物の種類は分からないのですが、イタヤハマキチョッキリが作ったと思われる揺籃(?)はいくつか見られました。





少し移動して、日当たりがいいのに今までちゃんと見てこなかったエリアを調べることに。




足元には何故かフジの幼木が目立ちます。

ふと、フジの葉を見るとナガタマムシが鎮座しているではないか(笑)






シラケナガタマムシ
Agrilus pilosovittatus E. Saunders, 1873

1匹や2匹なんてものではない…目につく幼木のほとんどに、数頭ずつナガタマムシが張り付いている(汗)
場所が変わればこんなに普通種なのか…河川敷で先に採っといて本当に良かったと思った(笑)
やっぱり全部が全部シラケナガではないような…違和感を感じるタマムシがちょくちょくいた気がする。

コナラ幼木に目をやると、こちらにもタマムシが付いている(汗)





ヒメヒラタタマムシ
Anthaxia (Haplanthaxia) proteus E. Saunders, 1873

(写真は別の場所にて)
緑色の強い左が♂、体色が暗い右が♀なんだそうです。
ここで見つけたのは右側の♀(2日間で唯一の♀でした)

なんか前に採った時も同じ感じだった気がする(笑)
同じ緑色でも、それぞれ少しずつ色が違っていて集めたくなるタマムシです(今回は5匹で打ち止め)

アカマツに来るタマムシだと思うんだけど…何故か広葉樹の葉のスウィーピングで何度も入ってきました。





ハルゼミ
Terpnosia vacua (Olivier, 1790)

近くにアカマツ林があるので当然…ハルゼミもいて。
(今回もまたスウィーピングでたまたま雌が入ってきたのでお持ち帰りです)
ものすごい数が採集中に鳴き続けていました…未だに鳴き声が頭の中でループして止みません(笑)


ミズナラのスウィーピングをして網の中を覗くと、珍しくカミキリが入ってきました。

あっ!これがシラケトラカミキリかな!?

初採集なので嬉しい…


手を伸ばして、違和感に気づいた…










オニヒゲナガコバネカミキリ
Molorchus pinivorus Takakuwa et Ikeda, 1979



これって…ヒゲナガコバネカミキリじゃん!!!
しかも…これは属が違うやつ、ピニボラって呼ばれてるやつだよな!?

うわあカッコいい…けど、いいのかこんな採り方で採ってしまって!?(笑)
花掬いで採る虫じゃないのか…

この時期まで生きてるってことは花以外にも何か食べてるってことだと思うんだけど、何食べてんだろう…?

調べると、ホストはアカマツとある。
アカマツに産卵に来たりするのかな…一応覚えておくか。




これはミズナラだと思う…
何故アカマツがホストのヒゲナガコバネカミキリがミズナラにいたのかは、全く分かりません(笑)
さすがにこの日のうちに追加が得られることは無かった。

シラケトラカミキリは後に、無事にスウィーピングで採れました(初採集)



普通にカシワだと思ってたけどこれ…ナラガシワかな?
まあどちらにせよありがたい柏木さんである(?)

スウィーピングすると入ったのはもちろん…!!











ホソアシナガタマムシ
Agrilus ribbei Kiesenwetter, 1879

おっ来た来た来た来た来たありがとうありがとうありがとう…柏木さん!!!


地域によるかもしれませんが、ナガタマムシと聞いて一番イメージされるのがこの虫なんじゃないでしょうか。
(タマムシ大図鑑にも本州中部以北の最普通種ナガタマムシとありました)
伐採木の上を無数に駆け回ってるイメージです(笑)

私は今日が初採集です(笑)
…河川敷にはコナラがほぼ無かったので(それが原因なのかは分からないが)これまで出会う機会がありませんでした。





クリやコナラなどスウィーピングで追加が得られました。
時刻は11時前というところ。
ひこばえに来ている個体も確認しましたが、材にはまだ来ていないようです。






だいぶ暑くなってきました…
スウィーピングでホソアシナガではないナガタマムシもいくつか追加できた気がしていましたがほとんどウグイスナガタマムシだった(笑)

色彩変異の幅に驚かされたウグイスナガタマムシは…展足が終わり次第写真追加します(汗)






ウグイスナガタマムシ
Agrilus tempestivus Lewis, 1893

今はこれだけ(笑)




伐採地を歩いていると、飛んでいる虫が目につくようになりました。




自分の数歩先の位置にある材(コナラ?)に目が止まりました。
ちょうど同じタイミングで虫が止まったように見えた。

少し大回りしつつ間合いを詰める。
その虫が何なのか、確認は出来ないけどすぐ反応できるように網を構える。






___飛んだ!




一瞬見えた…青色の腹部。

飛び方、形…そして大きさからして…間違いない!!!



ほんの一瞬の青に反応して、虫のすぐそばで構えていた網を高速で振り抜くと、入っていた。



ずっとずっと探していたあの虫が…










クロナガタマムシ(同個体)
Agrilus cyaneoniger E. Saunders, 1873


うわああ……

やっと会えたなクロナガ…



クヌギやコナラをホストとし、平地でも普通に見られる(はず)なのにいままで全く縁がなかった…クロナガタマムシ。
日本産ナガタマムシの中での最大種…格好良さに溢れたナガタマムシです。

全身黒(ただし翅の下の腹部はとても綺麗な青色)が基本タイプだと勝手に思ってるんですが、
緑っぽくなったり、前胸が赤だったり…いくつかの色彩変異があって、このクロナガタマムシはやや青みが強い感じがします。
タマムシ大図鑑には本州中央部では全ての型が同所的に出現するとあるのですが…この辺りの地域はどうなのだろう?




運良く他の場所でクロナガタマムシの追加も得られたのですが…全て切り株に飛来した個体でした。
太めの材がお好きなようで…?

当たり前っちゃ当たり前な気がするのですが、大きいナガタマムシほど太い材を好む傾向ありそうです。
小さいナガタマムシが太い材に来ることは普通にありますが…(汗)


クロナガタマムシ以外にも飛ぶ虫が目につきます。



アリスアブ
Microdon japonicus Yano, 1915

これがあの有名(?)なやつなのか…

あんまり抵抗を感じないアブだったので一匹採集してきました。
何回か見かけた気がするので個体数は少なくないのかも(汗)




伐採地の中央。
飛び回るアブなどの小さい虫に次々と飛びかかる、やや大きなトンボの姿が見えました。

少しずつ距離を詰めて…タイミングを合わせてちょっと重い網を振る!










サラサヤンマ
Oligoaeschna pryeri (Martin, 1909)

自分にしては本当に超珍しく…一発でネットインに成功しました。
ヤンマの一発とか何年ぶりだよ…どころか人生初なんじゃないかと思うほど(笑)

サラサヤンマ自体は以前、親が羽化したての個体を拾って持って帰ってきたことがあって…
見るの自体は初めてではないのですが採集するのは初めてです。

カッコいいヤンマだから標本にしたい…でも道具がない。
色残しはできない…

できないこと「無理だ」って、諦めて(ry



採集しよう。

色残しに必要な道具は100均で買い直そう。



簡単な物でもいい…できるだけ簡単に最低限度の色残しができる方法を探るんだ…!!






時刻は12時前。
この時間になると遂に…伐採木にタマムシが飛来するようになりました!!




ただ、どの種も皆ホソアシナガタマムシ(汗)
クロホシタマムシは予想に反して全くいない…本当にホソアシナガだけ(笑)
こんな感じなんだ…採集記などで見かける「伐採木の上をナガタマムシがたくさん歩いていました」みたいなやつ(?)

タマムシがたくさん見れればそれだけで幸せになれる単純な私ですが、
ホソアシナガタマムシには恐ろしい所があって…
外見では全く区別ができない近似種…ニセホソアシナガタマムシの存在です。
しかも両者は混生しており、ニセホソアシナガはかなりの低確率で採れる虫っぽい…

そして持ち帰って交尾器を抜き、顕微鏡なりtg-4なりでじっくり見ないとまず分からないのです…
タマムシ屋を自称するなら、やらなければならない。


50でも100でも…ホソアシナガタマムシ全回収をやるしかない。
今はそれしかニセホソアシナガに立ち向かう術がない(汗)

本当にただの乱獲になりかねないというかなる気がするので、早いうちに決着をつけるか、現地で簡易的に同定するテクニックを身に付けたいところです。
今回は初挑戦なのでスウィーピングで入ったものも、伐採木のものも、できる限りの個体を採集しました。


実際にひこばえや低木の葉の上にいるホソアシナガを参考にしつつ昼間でもスウィーピングをやってみると、日当たりの特に良い枝先からはタマムシが入る事がだんだん分かってきました。



アオグロナガタマムシ
Agrilus viridiobscurus E. Saunders, 1873

確か1頭目のホソアシナガを採ったナラガシワと同じ木だった…思ったのですが、隣にあったケヤキから入ったんでしょう。
初採集かと思いきや既採集種でした。
河川敷で地味に採集していた虫ですがまだ一頭のみだったので嬉しいです。

それとダンダラチビタマムシも一頭だけ採れました。
この地域なら珍品度★★★☆☆っていうのが少し納得できる気がする。




ブナ科のスウィーピングは大分やったし、成果も十分出たので次は別の樹種を…と言うことで移動しました。
この辺りはケヤキ…と思われるシデ系?の木がいくつもあったので未採集なケヤキのナガタマムシに決着をつけたいところです。

で、、上の写真はフキ。
(何故かケヤキの写真を全く撮っていなかったのです…)







ツヤケシハナカミキリ
Anastrangalia scotodes (Bates, 1873)


まず、フキにカミキリが付いていることに気がつきました。
よく見ると、隣にはキンケトラカミキリが付いていました。

何か違和感を感じて…そのフキを眺めていると何とナガタマムシが付いていました(汗)
何だか分からないまま採集すると、二匹目が見つかった(汗)

これはおかしい



ちょっと飛んでフジに移動してしまったけど…
フキがホストのナガタマムシなんていないはず(汗)
だとしたらこれは…





斜面の下から上がってきてるんだ…
(確認したらナガタマムシは両方ともウグイスでした)

よく見ると斜面の下にはケヤキっぽい伐採木も転がっていました。


半信半疑のまま…フキなどを含め、ケヤキの幼木など林床の植物をスウィーピングしてみました。
めちゃくちゃ日当たりがいいとは言えないが…これでおそらく採れるはず!!

ケヤキのナガタマムシ…おそらくあの虫なら!!






シロテンナガタマムシ(それぞれ別個体)
Agrilus sospes Lewis, 1893

よし来た!!

今のはすごかったな…完全に思った通りだったじゃねーか…
(かなり適当な考えの元でやったんだけど…)

ケヤキで採れる未採集ナガタマムシのうちの一つ、シロテンナガが複数採れました。
採りたかったナガタマムシの一つなので本当に嬉しい。今日これ何回目?(笑)

最近は単色系のナガタマムシばかり採集していたので別格に見えます(汗)

同じく林床スウィーピングで何故かクズノチビタマも採れました。
近くにクズは無かった気がするんだけど…フキも食べるのか!?
(この時期のクズはまだ小さいので気づかずにスルーした可能性が高い)

さらに、



ヒメリンゴカミキリ
Oberea hebescens Bates,1873

初採集のリンゴカミキリも!
リンゴカミキリ系って割と樹木より草本とか低木で採れる種が多い虫…な気がする。



そしてこれはスウィーピングではないのですが、



キベリトゲハムシ
Dactylispa masonii Gestro, 1923

初めて見る…いわゆる“トゲトゲ”の仲間も。
フキについてました。白い点は産卵の跡だったようです。



日当たりが悪いとか、低いとかでタマムシ的にキツイと思ってスルーしがちだったけど、こういう環境でも下の条件が良ければ上がってくるって形でタマムシは採集できるんですね…




斜面下の方まで降りて来ました。
伐採木の周りをヒシモンナガが飛んでいる。やっぱりシロテンナガも結構いる(汗)

でもやっぱりいないのです…



どうしてもあの虫だけがいない。




ケヤキナガタマムシ

これもかなり普通な部類に入るはずのタマムシですがこれまで全く縁がなく出会えていません。
今日採りたいっていうか採れそうだと思えるタマムシはこれで最後だと思うんだ…

今の勢いがあればできる!!

頼む、姿を現してくれ…!!






程々の太さの材。
その中心部に鎮座していたのは一匹のナガタマムシ。

前胸は赤、上翅は黒。
上翅末端部は…尖ってる!!!



飛び立ったそのタマムシをはたき落として…見失った。



いいや諦めない…










ケヤキナガタマムシ
Agrilus spinipennis Lewis, 1893

よし!!!よしよしよし!!!
よっしゃあああ!!!!!
なんだよ今日、ほんとに…完璧すぎるだろ!!!


一応tg-4使ってんだけど現地では何度やってもまともに写真が撮れなかった(汗)
採りたいと思ったタマムシがことごとく採れてくれる、なんて幸せな日なんだ…





時刻は16時を回りました。


(写真には写ってない)シラカバ…シラカバでシンリョクナガを狙ってみようかな…
まだまだ、とことん貪欲に…斜面を登っていく。



しかし、だいぶ疲れて来た。
4時起きであることを完全に忘れて体を酷使している(笑)







「ブーン」と、真横の細い木に大きな蜂が止まるような音がしました。

そこにいるものを見て…全身に今日一番の緊張感が走った。


この一頭は…

絶対に逃すわけにはいかない。




焦るな、落ち着いて…
確実に採れる手段で勝負を決めよう…!!



下に網を構えて落下に備え、枝ごと虫をがっしり掴む。
手の中にしっかり、感覚がある。


そうだ…すっかり忘れてたけどこの虫も今日の目標の一つだったんだ____








ツシマムツボシタマムシ
Chrysobothris samurai Obenberger, 1935


ヤマムツボシタマムシ
Chrysobothris igai Y. Kurosawa, 1948



カハァ…

全身から空気が抜けるような声が出て、その場に崩れ落ちた(笑)


※追記(2018.01.31)
思いっきり誤同定してたので修正しました。
アカマツが寄主なのにブナ科になんか飛んでくるから…(言い訳)






もう完全に迷いは消えた。

今日が…史上最高の採集だ。



ここでようやく採集を終わらせる気になりました。
若干の虫を追加しながら来た道を戻り、



片付け中にマルバネオサを拾ってフィニッシュ。



20170602204048d4c.jpg
河川敷の最高から…一ヶ月経たずに塗り替えられた。

ムツボシタマムシなんてものを出されたら…ダメですよ(笑)
今の自分にとっては属レベルで初。刺激が強すぎる虫なんだもの……
いやそれ以前に色々強すぎる…

今日の初採集タマムシは一体何種なのか…それさえ自分でも分からないくらいの大成果。

河川敷には河川敷の楽しさが、こっちにはこっちの楽しさがあるんだけど…
そりゃあタマムシにたくさん出会える方が楽しいって思うよ…(笑)

すっごい珍しいタマムシを採ったわけではないかもしれない、けど。
クロホシ、ムツボシ、クロナガ、ケヤキナガ、他にも…ずっと手が届かなかったタマムシが一通り採れた。

もう植物と共に記憶してるタマムシがほとんどいなくなってしまった。
新しいタマムシに出会うために、植物を覚えるところからまた頑張らなければならない(汗)

自分には贅沢過ぎるように思えるくらい…大満足です。
心が幸せで満たされた。

この幸せは絶対に、誰かと分かち合うべきだ…






ここからは2日目のお話。

2017.05.28

今日はサークルの同期と採集にいく約束をしてました。
そんなに本格的に採集やる人ではなくて、
「どういう虫が採りたいの?」と聞くと「甲虫」という答えが返って来たので…とりあえず何とでもなりそうな「谷」の方に行こうかと思っていたのですが…前日の結果を受けて場所変更。

伐採地行こうか。

基本的にやってる事は前日と変わりないので簡潔に済ませます(汗)

前日に出会えたものはもちろん、新たなカミキリも加わって二人で沢山のカミキリが採れました。
(既採集種はほとんど譲ったけど)



シラケトラカミキリ
Clytus melaenus Bates, 1884

シロオビトラ、ヤマトシロオビトラ辺りの存在を知らなかったのでもしかしたら気づかずにスルーした事があったのかもしれない…




左上から
オニヒゲナガコバネカミキリ
Molorchus pinivorus Takakuwa et Ikeda, 1979

ツマグロハナカミキリ
Leptura modicenotata Pic, 1901

ウスイロトラカミキリ
Xylotrechus cuneipennis (Kraatz, 1879)

キイロトラカミキリ
Demonax notabilis (Pascoe, 1862)


なんと…もう二度と無いだろうと思っていたオニヒゲナガコバネの追加が得られました(笑)


一匹はミズナラ、コナラ辺りのスウィーピング。1日目の一頭は偶然ではなかったのかもしれない…
さらにアカマツの材で交尾中のペアも発見…本当にちゃんとアカマツに来るものなんだ(笑)
一頭は同行者に譲る程の余裕があった(笑)

私はウスイロトラを一頭譲ってもらった(笑)
久々に見ると凄く大きくて格好良く見える。

他にも何種か見慣れないカミキリがいましたが逃げられてしまうことも多かった…





ひこばえや幼木、伐採木で湧いていたホソアシナガなどのタマムシは…この日もひたすら採集していきました。

そしてこの2日目の、ちょうど写真を撮った場所がいいポイントだったらしく奇跡が起こった(笑)


ニセホソアシナガタマムシ
Agrilus adelphinus Kerremans, 1895


なんと…ニセホソアシナガを引き当てることに成功していた。
しかも一頭だけではなく…現時点で5頭同じ場所から確認している(汗)

寄主植物の分かっていないナガタマムシなので色々調べてみたくなる…(今後時間が取れるかどうかにかかってる)




今日は立ち枯れにクロホシタマムシが一頭だけ飛来していました。ただし…

見つけたのは同行者。
持ち帰ったのも当然同行者。


ほんの数センチの差で採られてしまって正直すっっっごい悔しかった。
イタヤハマキとか「これカッコいいから是非採ってほしい」と思ってた虫も(も、もちろんクロホシも…)ちゃんと採ってもらえたし、
本当に1日で多くの種の甲虫に出会えて…同行者も楽しんでくれた(と思う)ので良かったです!!

そして、




キバネツノトンボ
Ascalaphus ramburi MacLachlan, 1875

伐採地のど真ん中で奇妙な飛び方をしていた虫をネットインしたらまさかのキバネツノトンボ…いずれ採りたいと思っていた虫なので嬉しかったです!!
近くに発生地があるとは聞いていましたがこんな所まで飛んでくるとは思わなかった(汗)



こんな感じで、2日目でも新たに得られる虫はあって…この場所の凄さを強く感じた週末でした。
自分の採集力とかではなく、普通にいい虫がたくさん現れるフィールド。

結局…採集したタマムシは13種77頭とかつてない大成果…(汗)
同定と展足が本当に大変でした…まあ嬉しい苦痛です(笑)
初採集タマムシを7種追加し、採集済みタマムシが計39種になりました。
まだまだ先は長い…


ここでもっともっといい成果を上げるために…採集技術をさらに磨いていきたいです。
そしていつか河川敷に帰った時にこれを超えるようなタマムシ採集を実現させてやりたい…って思います(笑)

どんなにこっちのフィールドが凄まじくても、
河川敷の存在意義は無くなったりしませんから…!!

長野に負けないでくれ河川敷!張り合ってくれ河川敷!!!(笑)



二日間の採集で感じた事をメモ。

タマムシの朝スウィーピングに関してです。

朝5時ごろ、見つけたシラケナガタマムシは完全にお休み中で、葉を切り離しても落ちないくらいしっかり掴まっていました。
以前河川敷でタマムシ採集した時、6時半頃?
ダンダラチビタマムシは活動自体はしてたと思うけどなかなか落ちなかった。

気温とかその辺りの条件で差はあると思うけど、


朝早すぎても、タマムシが起きてない時間にスウィーピングするのはちょっと効率が悪い??
(掬い方にもよる??)

そういえば、過去の採集を振り返るとスウィーピングのタマムシ採集で一番成果をあげてるのって午前中でも特に

8時〜11時あたり…

つまりは、日が昇って気温が上がっていく時間帯。


だった気がする。
12時あたりからは材の方に意識が行きがちなのとスウィーピング自体が普通にしんどい(汗)のもあってあまり成果が出せてない(汗)

別の言い方をすれば、
ナガタマムシが材に飛来するより早い時間、かつ陽の光が葉っぱに当たっていて一部のナガタマムシが食樹の付近で活動してるような時間帯。
この辺りが一番成果出やすいのでは?って仮説が立ちました。

夕方は夕方で、結構な時間まで材に残留してるのも意外といるし…日も当たらなくなると活動も鈍ってくるので午前中と比べると落ちにくくなったりしそうって仮説が立ちました。


個人的に一番気になってるのは、
ナガタマムシは材から引き上げる時にどこに向かって飛んでいくのか
(高さ的な意味で)

まだまだ山積みの疑問を、解消するためにに行ってきます。

いつもの場所に(笑)



【結果】 ※色付きは自己初採集

1日目、2日目はスラッシュ/で区切ります。

クロホシタマムシ
Lamprodila (Palmar) virgata (Motschulsky, 1859)
1ex./


ヒメヒラタタマムシ
Anthaxia (Haplanthaxia) proteus E. Saunders, 1873
5exs./

ヤマムツボシタマムシ
Chrysobothris igai Y. Kurosawa, 1948
1ex./

クロナガタマムシ
Agrilus cyaneoniger E. Saunders, 1873
3exs./

ケヤキナガタマムシ
Agrilus spinipennis Lewis, 1893
1ex./

シロテンナガタマムシ
Agrilus sospes Lewis, 1893
4exs./


ウグイスナガタマムシ
Agrilus tempestivus Lewis, 1893
4exs./7exs.

ホソアシナガタマムシ
Agrilus ribbei Kiesenwetter, 1879
12exs./18exs.

ニセホソアシナガタマムシ
Agrilus adelphinus Kerremans, 1895
/5exs.


アオグロナガタマムシ
Agrilus viridiobscurus E. Saunders, 1873
1ex./1ex.

シラケナガタマムシ
Agrilus pilosovittatus E. Saunders, 1873
7exs./4exs.

クズノチビタマムシ
Trachys auricollis E. Saunders, 1873
2exs./

ダンダラチビタマムシ
Trachys variolaris E. Saunders, 1873
1ex./

マルバネオサムシ
Carabus albrechti okumurai (Ishikawa, 1965)
1ex.

ミヤマメダカゴミムシ
Notiophilus impressifrons Morawitz, 1862
2exs./

オニヒゲナガコバネカミキリ
Molorchus pinivorus Takakuwa et Ikeda, 1979
1ex./2exs.

シラケトラカミキリ
Clytus melaenus Bates, 1884
1ex./1ex.

キイロトラカミキリ
Demonax notabilis (Pascoe, 1862)
/1ex.


ウスイロトラカミキリ
Xylotrechus cuneipennis (Kraatz, 1879)
/1ex.

キンケトラカミキリ
Clytus auripilis Bates, 1884
1ex./

ヒシカミキリ
Microlera ptinoides Bates, 1873
1ex./

ツマグロハナカミキリ
Leptura modicenotata Pic, 1901
/1ex.

ハネビロハナカミキリ
Leptura latipennis Matsushita, 1933
1ex./

ツヤケシハナカミキリ
Anastrangalia scotodes (Bates, 1873)
1ex./

セスジヒメハナカミキリ
Pidonia amentata amentata (Bates, 1884)
1ex./

ヒメリンゴカミキリ
Oberea hebescens Bates,1873
1ex./

未同定カミキリ
1ex./

マツアナアキゾウムシ
Hylobitelus haroldi (Faust, 1873)
1ex./


リンゴコフキゾウムシ
Phyllobius (Odontophyllobius) armatus Roelofs, 1879
/1ex.

クロフヒゲナガゾウムシ
Tropideres roelofsi (Lewis, 1879)
1ex./

ツツキクイゾウムシ
Magdalis (Magdalis) memnonia (Gyllenhal, 1837)
1ex./


ゴマダラオトシブミ
Paroplapoderus (Agomadaranus) pardalis (Snellen van Vollenhoven, 1865)
1ex.

イタヤハマキチョッキリ
Byctiscus venustus (Pascoe, 1875)
2exs./

キベリトゲハムシ
Dactylispa masonii Gestro, 1923
2ex./


ムラサキヒメカネコメツキ
Kibunea eximia (Lewis, 1894)
1ex./

セアカナガクチキ
Ivania coccinea Lewis, 1895
/1ex.

ボウズナガクチキ
Bonzicus hypocrita Lewis, 1895
1ex./

サラサヤンマ
Oligoaeschna pryeri (Martin, 1909)
1ex./

ホソミオツネントンボ
Indolestes peregrinus (Ris, 1916)
/1ex.

キバネツノトンボ
Ascalaphus ramburi MacLachlan, 1875
/1ex.


ウスバシロチョウ
Parnassius glacialis Butler, 1866
1ex.

クモガタヒョウモン
Nephargynnis anadyomene midas (Butler, 1866)
1ex.


ハルゼミ
Terpnosia vacua (Olivier, 1790)
1ex./

アリスアブ
Microdon japonicus Yano, 1915
1ex./



おまけでニセホソアシナガとホソアシナガの比較です。
写真は全て左がニセホソアシナガ、右がホソアシナガです。


まずは、一番分かりやすい点(笑)
交尾器を見ると、ニセホソアシナガは末端近くで強く張り出してます。
交尾器抜きは難しいかと思ったのですが、この時のためにずっとゴミムシで練習してきたのもあって案外すんなり出来ました。
雌雄の判断の方がむしろうまく出来てない感あって、とりあえず引っこ抜いて交尾器あるか確認してみたいな感じになってしまってます(笑)

タマムシの雌雄は腹部末端節が切れ込む(♂)か、丸い(♀)かで見分ける事ができます。
一応なんとなくそんな感じはあるのですが…なんせ小さいので分かりにくいです(汗)

あと、採集したホソアシナガ・ニセホソアシナガは圧倒的に♂が多い感じがします。




タマムシ同定ではお馴染み…前胸腹板突起(笑)
ニセホソアシナガが細くてホソアシナガは太い…一度実物を見ないと感覚が掴めないです(汗)

図鑑には見分けるポイントとして書かれてないのですが、ネットで出る画像や今回の採集品を見ても、
ニセホソアシナガの方は前胸腹板突起から腹部中央にかけて黄色っぽくて長い毛がよりはっきりと生えているように思えます。

何にせよ生きたまま見分けるには腹面を見るしかない…




最後は背面から。
ニセの方が体型がより細身、と大図鑑にある通り…細いというか長いって感じた奴がニセだった事が多いです。
展足の時にウグイスの色彩変異かなと思って取り出したやつが一頭目のニセでした…



ひとまずホソアシナガチャレンジは終了って事で…安心しました(汗)
が、まだ…

シラケナガチャレンジ(シラケナガvsニセシラケナガ)
アサギナガチャレンジ(アサギナガvsヒメアサギナガ)


シラケナガチャレンジは今回完全に忘れてた(汗)
ホソアシナガほど鬼畜ではないにしても現地で見分けるのは厳しい種が他にも何種も残されてるので…まだまだ頑張らなければならないようです(汗)
もちろんどこまででもやってやりますよ…

タマムシ屋(自称)ですから…(笑)

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コメント

非公開コメント

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>>非公開さん

何番煎じだよとか思いながら書きましたが…良かったです(汗)
次採集行く時は、ニセホソアシナガだけを引き抜いてこれるように頑張ります(笑)

アカバナガは私の住んでる場所の近くでも一応狙える虫だと思うので時間作って探しに行きたいですね。

あ、あのアカウントやっぱり非公開さんでしたか(汗)
そちらの方でもよろしくお願いしますm(_ _)m

見てるといいタマムシがたくさん採れてるようでほんと羨ましいです。
私も正直地元の伐採地だけで死ぬほど満足しちゃってるのですが、ここで止まらずにそろそろ遠征を考えなければなりませんね…
もうエサキキンヘリとかの時期になってるんですもんね…(汗)

ケヤキは何でしょうね?
私は今まで全く縁がなかった虫なので何とも言えないのですが、ムネアカが上がるにつれてケヤキも一緒に上がってたりするんでしょうかね…(汗)
そちらの地域でもムネアカが確認されたようですし(汗)

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>>非公開さん

こっちはムネアカしか見ません、っていうかケヤキの伐採木がまず見当たりません…
(今日探すつもりだったのにすっかり忘れてました)

クロホシ少なくてもエサキがあんな事になってたら充分…って思ってしまいますよ(笑)
こちらの地域ももうちょっとクロホシ採れると思うんですけど…私の力不足ですね(汗)

残り2つ、まだ他にもあると思いますが類似種チャレンジは頑張ります。
次はシラケチャレンジになりそうです…(汗)