新たな気持ちでスウィーピング!



来週からテストだから今週末は採集無理…と思っていた。
ところが、来週のテストは2科目のみ(しかもそんなにヤバイ科目ではない)…と言うことで。

久々にやることにしました。




2017.07.22 04:43 a.m.

このとき私は既に…自転車をこいでいた(笑)
少しでも多く採集時間を確保するため、市民薄明開始型…1日フル採集をやります!







ついたのは…丁度5:00頃でした。
今回は谷に来ました。

採集記書いてないですが、ここ最近何度か来ています…




授業後、夕方から谷に向かい、スウィーピングしつつゼフィルスを探し、日が暮れたら街灯巡りポイントへ。
と言う流れを2回ほどやりました。

結果的に写真のオナガシジミが得られた位であまりいい成果は出ておらず…
ミドリシジミ系は時期的に外してしまったみたいで…


で、昼間の採集がずいぶんご無沙汰になっていたので今回やることにしました。
今回の目標は…

・今まで以上に丁寧なスウィーピングを心がける
・今まで掬ってこなかった木を徹底的に掬っていく
・標高を上げて新しい樹木を探す

こんな所です。
本来、今の時期だと採れるナガタマムシがかなり限られて来る(と思う)のですが…標高を上げる事でそれを調節できるのがこの地の強さです。

前回の石川遠征から得たものを…どうにか活かせるように。

今までとは違う成果が出ますように。

そう願って道を登っていきます…



この辺りで一番多い(と思う)木は…ケヤキ。
ケヤキにつくタマムシはケヤキナガ、シロテンナガ、アオグロナガ、ダイミョウナガ、ウグイスナガ、(ヤノ)ナミガタチビ、ドウイロチビ…この辺り。
一通り採集しましたが、まだ残っている種がいます。

それが…ニセウグイスナガタマムシです。
ウグイスと若干似ている…珍品度★★★★のタマムシです(汗)

こんな大物が残されている以上…ケヤキのスウィーピングもまだまだやらなければなりません。



そんな訳でケヤキを掬っていく。





ヤノナミガタチビタマムシ
Trachys yanoi Y. Kurosawa, 1959

本日最初のタマムシは…ヤノナミガタチビタマムシでした。
長野では初めて採集することになります。
今まで出会わなかったことが不思議なくらいですが…この辺りだと割と少ない方なのか?





ナミガタチビタマムシ
Trachys griseofasciata E. Saunders, 1873

同じくケヤキのスウィーピングで、こちらも一頭採れていました。
見かけたのも採集したのも各種一頭ずつでした…少ない(汗)
(スウィーピング下手の可能性も…)



ケヤキ以外には…オニグルミも結構多いです。
オニグルミのタマムシはもちろん、オニグルミノキモンカミキリもまだ長野では採れていない…

今まで真面目に掬ってこなかった木を、丁寧に掬ってみました。







オニグルミノキモンカミキリ
Menesia flavotecta Meyden, 1886

意外とすんなり、オニグルミノキモンカミキリが一頭採れました。
後に追加一頭得られましたが、タマムシの方はさっぱりでした(汗)






6時半頃。一通りスウィーピングした所で標高を上げていきます。
写真のオニグルミが、オニグルミノキモンカミキリ2頭目が採れた木です。
こちらもやはり、普段掬わないでスルーしていた木から採れました…







クワナガタマムシ
Agrilus komareki Obenberger, 1925

途中のクワで、長野では初採集になるクワナガタマムシを得ました。
コウゾっぽいのもあったけど流石に時期的な問題もあるのかコウゾチビタマムシは無理でした…(汗)






シナノキやエゾエノキ…記憶しておくべき樹種をチェックしながらさらに先へ…




標高を上げていくと、徐々にミズナラが増えてきました。
写真のは…ヤシャブシ系?(よく分からない)



ヤホシゴミムシ
Lebidia octoguttata Morawitz, 1862

ここでは初採集になるヤホシゴミムシが採れましたが…微妙にくすんでしまった(汗)
糞出ししてから〆るつもりで瓶に入れてたら何故か数時間で亡くなってました。いっしょに入れてた他のゴミムシは無事だったんですが何故…?



とりあえず山道を登りきると、舗装された道路に出ます。
周囲の植物が麓とは随分変わりました。

これからどうしようか…
思いの外時間かけて登ってしまったので、当初予定していたポイントまで向かうのが厳しくなってきた。
当初は、ここからさらに3時間ほど歩いた先にあるブナとウラジロモミの混成地に行くつもりでした。



201707280105112d3.jpg
標高は1500超えてるし、まあ適当にこの辺でスウィーピングしてみるのもいいか…
そしてこの写真を撮った時に…恐ろしい事に気がついた。




LEDライトガイドが…無いっ!!!!



LEDライトガイドとは…


4300円である(汗)

今使ってるtg-4にいっつも付けっ放しで使ってたのですが…結構接続が甘いのは常々感じていて、「いつか落とすだろうな」とは思っていた…

何故何も対策をしておかなかったんだ…
アレがないとまともに標本の写真が撮れないので大ダメージは避けられません(汗)

落とした場所の記憶は無く、頼りになるのはカメラを出し入れしたタイミング。つまり撮った写真が頼りです(汗)
これまで写真を撮るためにカメラを取り出した場所のどこかに落ちているはず…

失くしたらシャレにならない…けど、せっかく登ってきたのにここで引き返すのも…




結局、ライトガイド捜索は帰り道に託す事にして、暗くなる前に戻れるように出来るだけ近くでスウィーピング出来る場所へ向かう事にしました。


道中で、




シロオビナカボソタマムシ
Coraebus quadriundulatus Motschulsky, 1866

3頭確認できました。
地元では初めての遭遇になるので少し嬉しかった。
周囲に何種類かキイチゴの類が生えていましたが、シロオビナカボソが付いていたのは全て写真のクマイチゴでした。





ここの道が良さそう、と思って入った所がアカマツ林で、やらかしたかと思ったのですが…




左: マルガタハナカミキリ
Judolia cometes (Bates, 1884)

右: ニイジマトラカミキリ
Xylotrechus emaciatus Bates, 1884

ノリウツギだと思われる花で久々のマルガタハナカミキリ、コナラのひこばえで初採集のニイジマトラカミキリが得られました。
アカマツ林の林床にはコナラやカシワなどのひこばえが点在しているのですが、不思議な事にそこに複数種のカミキリが飛んできていました。
アカハナ、マルガタハナ、ニンフホソ、ニイジマトラ、エグリトラ、ウスイロトラ…その辺り。
材とかに来るわけじゃ無くひこばえって…どういうこと???

そんな訳で追加も得て、アカマツ林を進んでいきます。
一応、根元とか見ながら…ウバタマムシとか期待しながら見ていくのですがさっぱりダメ。
この地域はアカマツがめちゃくちゃ多く、伐採地でも見て回ってるのですが何故かウバタマ&クロタマは見る事が出来ていません…

少し進むと、広葉樹が増えてきました。






クリ。
クリとコナラは本当に多いです…

前に谷に来た時、アカマツ林のクリはあんまり虫が入らなかったのですがここでは…







見慣れないナガタマ…入った(汗)


そしてこのナガタマは…



アオグロナガタマムシ
Agrilus viridiobscurus E. Saunders, 1873

アオグロナガトラップだった(汗)

今回は見慣れないタイプの色と大きさだったせいで完全に引っかかりました…無念です(笑)
が、拡大してよく見てみたらとっても綺麗でお気に入り個体になりました。



さらにひたすら歩き続け…




辺りはすっかり広葉樹林。日当たり良好な場所が多く目につくようになりました。
クリやケヤキが多い…あとは、ミズキとかもあった。





見るからに“最高な雰囲気”が漂っている…日当たりのいいケヤキの枝先を見つけました。

掬ってみるとやはり、ナガタマが入っている。




ダイミョウナガタマムシ
Agrilus daimio Obenberger, 1936

ダイミョウナガタマと…もう一頭。







「………………………」

パット見はウグイスな感じがしたのですが…肉眼でもはっきり分かるほどに、前胸背板の中央に溝が走っている。
確か、ウグイスとニセウグイスを見分けるポイントの1つが、この溝の有無だった気がする。

ケヤキから入るタマムシに、他に心当たりのあるやつはいない…ってことは。

これってまさか、ニセウグイスなんじゃ……!?

以前シナノキ→ドウイロの絶望の流れを経験しているとは言え、こればかりは流石にガチなやつだと思っていた。



思っていた……


もし万が一そうでなかったとしても初採集なのは間違いなさそうなので、とりあえず安心することができた…




で。





ブドウナガタマムシ
Agrilus marginicollis E. Saunders, 1873

帰宅後同定の結果、疑惑のタマムシは大図鑑で言う所のニセウグイスナガタマムシのお隣さんブドウナガタマムシとなった(笑)

初採集…なのだけど、素直に喜べなかった(笑)
何故ケヤキから入ったのかさっぱり分からない…

一応、ノブドウとか意識して探してたつもりなのだけど…気づきにくい場所に混ざって生えてたのかもしれません。






なんだか雲行きが怪しくなって来ました。
今日の天気予報は曇り。降ったとしてもにわか雨程度って予報でした。
この時私は、大事な事を忘れていた…

自分が今いる場所は、山の結構上の方だという事を…(汗)



とりあえず最悪雨が降っても折りたたみ傘があるのでなんとかなるだろう!と天気を甘く見て、ギリギリまでスウィーピングを続ける事に。
道沿いにクリやコナラが生えている場所があったので掬ってみると、ナガタマムシが入りました。



あんまり見慣れない感じ…クヌギナガでは、なさそう。
ロニノかな…?


まあとりあえず写真撮っとくか…





ダメだこれ(笑)

撮り直しだ撮り直し…

再びピントを合わせ直した時、そこにタマムシの姿は無く…


「やばい!!!」

と思ってカメラを持ち上げたのと同時に、自分の目の前でナガタマが腕をすり抜けて飛んでいくのが見えた…




「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」


待て待て待て…何してんだ!?
何であんな初採集かも分からないタマムシ相手に写真なんて撮りにいったんだ…

納得いかないなこれ!!!



___その後、周囲の植物をめちゃくちゃスウィーピングしていったのですが結局そのナガタマムシが再び網に入ることはなく…ロニノナガタマムシという事になった(笑)


いやロニノだったとしてもまだ1頭しか採ってないからこれ本当に勿体無いよな…



大分雲行きが怪しくなって来た。
目の前を急に大きなトンボが飛び始めたので、ネットインしてみる。



左: コオニヤンマ
Sieboldius albardae Selys, 1886

右: タカネトンボ
Somatochlora uchidai Forster, 1909

(コオニヤンマは別の場所で採りました)
ここで採れたのはタカネトンボでした。

そして…大分嫌な予感はしていたのですが。



雨降って来た。

網をたたんでスウィーピングは強制終了。
ナガタマ一頭に逃げられてENDという後味最悪な終わり方になりました…

通り雨くらいならその場で待機して凌いでもいいかなと思ったのですが…




とんでもない豪雨。雷雨。

ゲリラ豪雨かよと思うほどに凄まじい雨でした(どうやら60mm/hとかだったらしい…)
折りたたみ傘一本では正直意味がないほどに強烈な雨と、鳴り響く雷の音。
命の危険を感じ始めたので、急いで撤退する事に。




雷の音にビビりながらこんな道を早足で下っていく。
奇跡的に足を一度も滑らせずに帰還することができました(笑)

しかし、山の中で雷とか遭ったら逃げ場無くないか…




忘れてはいない。

この道中でLEDライトガイドを回収しなければならない(笑)
心当たりのある場所で丁寧に探して見たものの見つからず、絶望。

地面をじっと見ながら下っていきますが…この状況で見つかるはずもな_______








「あったああああああああああああああ!!!!!」

「良かったあああああああああああああ!!!!!」



今日一番喜んだのこの瞬間だった気がする(笑)

奇跡的に道に転がっていたLEDライトガイドを回収。
この後は無事に屋根のある場所まで下って雨宿りしましたが…この頃には全身びしょ濡れになってました。
雨雲レーダーを確認して、今日の天気が曇りだった理由を理解。


そうか、標高差がある地域だと…天気予報あてにならないんだった。

麓は薄い水色…小雨程度なんだろうけど、ついさっきまで自分がいた場所は…真っ赤だった(汗)

しばらく休憩していると雨が止んだので、ここでもう今日の採集は終了する事に。
本当は街灯巡りもしたかったけど…今すぐ風呂に入らないと風邪ひきそうなレベルだったのでやめた(汗)





今日、一箇所だけ発見していた樹液ポイントでアオカナブンを初採集して帰宅。






この後ここにこれる機会があるかどうか、正直分からない。
でも、改めて振り返るとやり残した事、出来なかった事がまだまだ多かったと思います。

来年以降はここにはほとんど来れないと思うので…ちょっと勿体なかったかもしれません。
(タマムシ的な意味では、ほとんどの事やれるだけやったかなとは思うのですが…)

来週、期末テストが終わったらいよいよ夏休みに入ります。
部活も受験勉強もない夏休み…昆虫採集を本格的に始めてから初の、「夏休み」です。
想像しただけで恐ろしい…(笑)

夏休みに入ったら、数日は長野に滞在していくつか県内で採りたいタマムシを採りに行き、その後は奈良に数日間帰省。奈良から埼玉にさらに帰省。

最初は展足する暇もなく採集に打ち込む事になるのだろう…果たして体は耐え切れるでしょうか(笑)
帰省する場所が増えて今年はなんだか忙しくなりそうです(笑)


【結果】 ※色付きは自己初採集

ヒメヒラタタマムシ
Anthaxia (Haplanthaxia) proteus E. Saunders, 1873
2exs.

シロオビナカボソタマムシ
Coraebus quadriundulatus Motschulsky, 1866
3exs.

ダイミョウナガタマムシ
Agrilus daimio Obenberger, 1936
1ex.

ブドウナガタマムシ
Agrilus marginicollis E. Saunders, 1873
1ex.


アオグロナガタマムシ
Agrilus viridiobscurus E. Saunders, 1873
2exs.

シラケナガタマムシ
Agrilus pilosovittatus E. Saunders, 1873
1ex.

クワナガタマムシ
Agrilus komareki Obenberger, 1925
1ex.

ナミガタチビタマムシ
Trachys griseofasciata E. Saunders, 1873
1ex.

ヤノナミガタチビタマムシ
Trachys yanoi Y. Kurosawa, 1959
1ex.

マルガタナガゴミムシ
Pterostichus subovatus (Motschulsky, 1860)
1ex.

ヤホシゴミムシ
Lebidia octoguttata Morawitz, 1862
1ex.


ヨツスジハナカミキリ
Leptura ochraceofasciata ochraceofasciata Motschulsky, 1861
1ex.

マルガタハナカミキリ
Judolia cometes (Bates, 1884)
2exs.

ニイジマトラカミキリ
Xylotrechus emaciatus Bates, 1884
2exs.


オニグルミノキモンカミキリ
Menesia flavotecta Meyden, 1886
2exs.

キクスイモドキカミキリ
Asaperda rufipes rufipes Bates, 1973
1ex.


シロオビチビカミキリ
Phymatodes albicinctus Kraatz, 1873
1ex.

フタモンアラゲカミキリ
Rhopaloscelis maculatus Bates,1877
1ex.

ホソカミキリ
Distenia gracilis gracilis (Blessig, 1872)
1ex.

アオカナブン
Rhomborrhina unicolor Motschulsky, 1861
1ex.


ゴマダラオトシブミ(黒化型)
Paroplapoderus (Agomadaranus) pardalis (Snellen van Vollenhoven, 1865)
1ex.

クチナガチョッキリ
Involvulus (Involvulus) plumbeus (Roelofs, 1874)
1ex.

ベニヘリテントウ
Rodolia limbata (Motschulsky, 1866)
1ex.

ヒメキベリトゲハムシ
Dactylispa angulosa (Solsky, 1872)
1ex.


ニイニイゼミ
Platypleura kaempferi (Fabricius, 1794)
1ex.

アカスジキンカメムシ
Poecilocoris lewisi Distant, 1883
1ex.

コオニヤンマ
Sieboldius albardae Selys, 1886
1ex.

タカネトンボ
Somatochlora uchidai Forster, 1909
1ex.

ミドリヒョウモン
Argynnis paphia tsushimana Fruhstorfer, 1906
1ex.






以下は、別の日の谷採集のメモ。

07.06

ベニナガタマムシ
Agrilus viduus subviduus Y. Kurosawa, 1957





07.14

ニセトックリゴミムシ
Oodes helopioides tokyoensis Habu, 1956
1ex.

アカイロテントウ
Rodolia concolor (Lewis, 1879)
1ex.

ゲンジボタル
Luciola cruciata Motschulsky, 1854
1ex.

オナガシジミ
Araragi enthea enthea (Janson, 1877)
1ex.


アケビコノハ
Adris tyrannus (Guenee, 1852)
1ex.

ツメクサガ
Heliothis maritima adaucta Butler, 1878
1ex.

クロモンアオシャク
Comibaena delicatior (Warren, 1897)
1ex.
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