奈良 帰省採集2018春_2日目: 救済コルリ


1日目の夜に南部の父親の実家に帰り、ここで2日過ごします。
夏の時と同様に父親の釣りに同行して虫を採ることになるのですが…場所選びにかなり悩まされた(汗)

こちらの方は里山というより完全に山奥な感じで、針葉樹だらけでオオムツボシとか期待できそうな場所は無い。
釣りのついでなので沢沿いに場所が限定される上、圏外なので一人で山に登ったりすると簡単にはぐれてしまう(汗)
オサ掘りも全然上手くできないし、この時期にタマムシを狙うのもかなり無謀な気がしていた。

何を狙えば良いのか分からない状況で、私が辿り着いた答えは…


「夏行ったところと、同じ所で!」





2017.03.03

前回同様…朝の3時起きで父と二人、車で沢に向かいました。




車を降りてしばらく沢沿いを歩いて登っていくと、6時過ぎごろにようやく明るくなってきました。
ここから別れて父は釣りを、私は採集を開始します。




ここは…夏にも一度訪れた原生林です。(→採集記
前回よりも奥に来てしまったようで、ブナ林的なものが広がっています(落ち葉を見るとミズナラやシデばかりでどうも違う樹種のようなのですが…)
植生図ではスズタケ-ブナ群団の近くなのでブナもあるはずです。

何を狙えばいいか分からないなら、何でも採れそうな所を目指すしかない。

そんなどうしようもない考えの元で再びここへ戻ってきました。
夏はミズナラを適当に掬っただけでオオアオカミキリが採れたりしましたが、冬場はそんな都合よくはいかないと思うので頑張って色々やってみるしかありません。


まず、一番気になっていたこと…


ここにもトゲフタオはいるのだろうか。

今回は登りすぎて最初から広葉樹林に出てしまいましたが、道中はモミも多く混ざる針葉樹林が広がっていて、落ち枝を調べるとごく僅かながら怪しい脱出孔が見つかりました。
最初はしばらく樹皮めくりもやっていたのですが、近くのモミの落ち枝を調べても脱出孔が全然見つからない事の方がはるかに多くて…早々に諦めてしまいました。




(下るとこんな感じの場所も多い)
今回はさすがにトゲフタオに一日を捧げるつもりはないので…(汗)
オオトラカミキリの痕跡は結構たくさん見つかりました。

オオトラってモミさえあればいるみたいな所ある気がする…




開始から1時間半後…ようやく確実にブナだと思える木を見つけました。
落ち葉も見てしっかりブナと確認。イヌブナとはだいぶ雰囲気が違います…

ブナの落ち枝にはコガネナガタマムシが入る(これも今の時期は既に成虫になっているらしい)ので、落ち枝を調べていきます。
ふと、ある虫のことを思い出して地面に埋まっている落ち枝を引き抜いてみると…




「やっぱりいるよね!?」

地面に埋まっているブナの枝に刻まれる(・)のマークはルリクワガタ類の産卵の跡です。
標高は900m弱の地点でしたが、周囲の雰囲気がいかにもな感じだったのでブナの落ち枝を見て存在を思い出す事ができました。




材を割れば当然のように幼虫が出てきます。
他にも埋まっている落ち枝を調べると産卵マークが次々と見つかり、割り続けること数分…




キンキコルリクワガタ
Platycerus acuticollis akitai Fujita, 1987

早くも成虫の♂が一頭出てきました。
ここのはコルリクワガタの近畿地方亜種、キンキコルリクワガタになるようです。
今シーズンは長野でルリクワガタ♂の採集に成功しましたが、コルリクワガタの♂は今回が初採集です。
ルリクワガタと比べると全体的に小さめですが、より美しいように感じます。




その後も材を調べていきましたが…ひたすら幼虫が追加されるのみでした。
序盤で成虫♂を引けたのはやっぱり運が良かった(汗)




ブナの枝にはナガタマムシらしき脱出孔が開いていることも何度かあって、削ってみたりもしたのですがコガネナガタマは出せませんでした…
数も少なそうな感じがするし、ピンポイントでコガネナガタマの居場所を当てられる気がしない(汗)


結局この後は特に何も採れないまま…昼過ぎには終了しました。




父親の方は今回もまためっちゃ釣れたそうで…
この地域での釣りが解禁されてから日が浅かったので沢の奥の方は人が入っておらず…個体数も多かったのだとか(まだまだ釣れそうな感じだったらしい)



20180308114510063.jpeg
正直ボーズを覚悟していたくらいでしたが、今回はキンキコルリに救われた形になりました。
まだまだこの付近には良い虫がたくさんいると思うので、虫の多い時期にまた来れたら良いなと思います…

【結果】 ※色付きは自己初採集

キタホソアトキリゴミムシ
Dromius (Dromius) nipponicus Habu, 1983
1ex.

キンキコルリクワガタ
Platycerus acuticollis akitai Fujita, 1987
1ex.+複数の幼虫

カツオガタナガクチキ
Synstrophus macrophthalmus (Reitter, 1887)
1ex.

クロモンキリバエダシャク
Psyra bluethgeni (Püngeler, 1903)
1ex.

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