とりあえず地下に


2019.03.31

この日はよく訪れるA谷へ向かいました。
今回は奥の方まで行って以前メクラチビゴミムシを採った沢を目指そう(→その時の採集記)と考え、山道を登っていたのですが……




(そういえばここはまだ入ったことなかったよな……)
奥まで行くの大変なので、今回もまた妥協してこの沢に入ることに決めました。
チビゴミムシまでとはいかなくても何かしら格好いいナガゴミムシとか採れればうれしいかな、そんな気持ちでした。





入ってすぐの所に結構な規模の崩落跡がありました。
端っこを少し掘ってみると、粘土混じりで結構いい感じ。ガロアムシも出ました。
しかし良さげな範囲は限られていて、徐々に水気が多くベトベトな感じになっていったのである程度で掘るのをやめました。




他の所も粘土質ではあるのですがどこも水気が多くてイマイチ……という感じ。




パッと見た感じ良さそうにも見えるのですが、水気が多い。
掘ろうとすると粘度が塊になって剥がれていく、こんな場所からは……





ミヤマミズギワゴミムシ
Bembidion sanatum Bates, 1883

初めて見るミヤマミズギワゴミムシが採れました。
(同様の方法で何頭か出てきましたが、採集したのは1頭だけ)
名前の通り山地の河川沿いに多いミズギワゴミムシらしい……?




なんとなく気になった場所。プラスチックなどのゴミと一緒に礫が堆積していました。
下の方からは水がしみ出ていたので、上の方の礫を少し掘ってみました。
(ここでヒメツヤゴモクムシが何頭か出てきた)




ちょっと礫が小さいかな、という感じですが……ツマグロアカバハネカクシとかガロアムシなどの昆虫はそこそこ出てきて、悪くはなさそうだったのでそのまましばらく掘ってみました。

だいたい40分後……




こういうのを待っていたんだ……
大型のナガゴミムシが1頭出てきてくれました。
既採集種のムナビロナガゴミムシのようですが、上翅に光沢がある♂は初採集でした。
今まで艶消しの♀にしか当たったことがなかったのでちょっと新鮮でうれしいです。

しばらくして追加個体(♀)が1頭得られました。




ムナビロナガゴミムシ
Pterostichus (Lianoe) abaciformis Straneo, 1955

せっかくなので雌雄並べてみました(左♂右♀)
この辺りでは同じような環境でウエノオオナガゴミムシが得られていますが、今回はムナビロナガゴミムシしか見かけませんでした。あちらはムナビロと比べて頭部が発達するとても格好いいゴミムシなので、また機会を作って探しに来たいですね。




緑色の蛹。
ハバチの仲間の蛹と思われ、同様に緑色の幼虫も近くで何頭か出ましたが……こんな地下空間で生活している種がいるとは知りませんでした。
真っ暗な地中をヘッドライトで照らしながら採集しているので、こういう不自然な色の生き物が出てくるとかなり目立ちます。違和感がすごいですが……暗闇の中にこんなに美しいものが埋まってると思うと、ちょっと神秘的ですね。





アリノスハネカクシの仲間。
モンクロアリノスハネカクシに限りなく近い種か同種のようですが、近場でよく見かけるのとは少し異なる雰囲気です。

地下から出てくるこういうハネカクシやアリヅカムシなんかはほとんどが好蟻性でもなければ地下浅層性でもなくて、単純にリターの中とかにいたものが落っこちて来ただけだったりする。

なので全く種類の検討がつかないようなハネカクシとか良く出てくるけど、スルーしてしまうことが多いです。
分からないからこそ採集して、しっかり同定して知ろうする。そういう事こそが昆虫採集の一つの大きな意味だったのではないか……そんな事をふと思った。

よく知ってるような虫を、居ると分かりきった場所に採りに行って、それだけ採って帰ってくる。
そればっかりって事はないけど自分の興味の対象外の虫をスルーしてしまうのは、やっぱり「視野が狭い」になっちゃうのかな……

まあ、分かんない虫を採ったところで結局同定できなくて迷宮入りになることがほとんどなんだけど……
(今回もハネカクシ何頭か採ったけど、ひとつも同定できなかった)




ある程度やって、疲れてきたところで退散。
結構がっつり雪が降ってきました。
降ってたのは山の方だけだったみたいで、山を降りると止みました。




2019.04.20


桜もすっかり満開になりました。(遅くね!?)
そんなこの日は久々に昼間の採集に出かけました。
やる気の問題もそうですが、ここ数週間は他の用事があったり天気が悪かったりで全然採集に出れなかった……
ゴールデンウィーク一週間前となる今日。去年は同じ時期にクロヒメヒラタタマムシなど多くの甲虫類の出現を確認しているのでそれを期待して行きました。が、しかし……




コアオハナムグリ
Gametis jucunda (Faldermann, 1835)

思いのほか虫が出ていなかった(写真は辛うじて見つかったコアオハナムグリ)。
今年は4月に雪が降るなどあって季節の進行がかなり遅れてしまっているのかも……逆に去年が早かっただけ?
クロヒメヒラタタマムシもまだ出ておらず、スウィーピングもろくに出来そうにない。
去年は花掬いとかも出来てたのに(汗)

そして極めつけはA谷奥地に続く道の工事に伴う通行止。
カエデの花掬いポイントの内1つや、ヨコヤマトラが採れたヤシャブシ、ルイスナカボソタマムシのヤマハンノキなど……工事が完了するまで完全に行けなくなってしまいました。
路肩が思いっきり崩落してたから仕方ないけど、もっと早く直してくれれば(汗)

今年新しく開拓する予定のポイントにカエデたくさん生えてるといいんだけど……

そんなわけで。




またこれか。

適当に近くのまだ入ったことのない沢に入り、堀り採集をやる事に。




粘土質の土が見えたので近くを掘っていくと、小さめではあるものの礫が多く混じった環境がすぐに見つかりました。
今回はここをじっくり掘ってみました。

掘ること20分ほど。




ウエノオオナガゴミムシ
Pterostichus (Paralianoe) uenoi uenoi Straneo, 1955

「いいねー!」
個人的に超好きなゴミムシ、ウエノオオナガゴミムシが出てくれました。
まさしく地中のナガゴミムシって感じがしてとても格好良いです。

この後、同じ場所から追加が得られることはありませんでしたが……





ほんの少し隣を掘ってみると、こちらはよりナガゴミムシ的に「いい感じ」なのが私のようなど素人にも分かるような、適度なサイズの礫と地下間隙が多く、ちゃんと粘土も混じる環境で……




かなり浅めの位置から2頭の追加個体が得られました。
しかし良さげな環境はそんなに広がってなくて、徐々に粘土のみの土質に変わっていく……

そんな感じでこの他にはキバナガゴミムシが1頭得られた程度で終わってしまいました。



20190430190746a8f.jpeg
ニリンソウ。
沢沿いの各所で咲いていました。
写真撮った当時は名前も知らなかったのですが、後々知る機会がありました(笑)
春植物として名前は聞いたことありましたが……なるほどこれがニリンソウだったのか。




クジャクチョウやビロウドツリアブ、ミヤマセセリやスギタニルリシジミも出てきているのですが……甲虫はまだまだこれからという感じ。
果たして今年はいつになったらスウィーピングができるのでしょうか(汗)





ランキングサイトに参加することにしました。
ようやくというか、めちゃくちゃ今更な感じはするのですが……他のブログでもよく見かける2つのブログランキングサイトに登録してみました。
もっとよく読まれている他の方のブログの書き方とか、参考にできるところも多いかなと思って。

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昆虫採集だけにとらわれない昆虫との付き合い方や自然観察のあり方とか、そういう部分もちゃんと見ていきたいですね。



この採集の裏にいろいろな葛藤や頭の中をめぐった思いがあったりしたのですが……そんなものまで全部書く必要ないなと思ったのでカットしてしまいました。ちゃんと伝えられればよかったのですが、頭の中が複雑になりすぎて上手く表現できなかった。
おかげさまで更新がこんなに遅れてしまいました。今回は本気でやめることも考えて、そんな記事を書こうとしたくらいです(汗)
続けるには自分の中だけに留めておくしかない。今はそうするしかないなと思いました。


HNを変える(さりげなく変わってます)決め手になったのは間違いなくこの時の採集でした。

ただ一つだけだった執着心から解放(喪失?)され……何もなくなってしまったような感じ。
虚しさ、悲しさ。そんな気持ちを愁いと呼ぶのです。

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